『「私」の国分一太郎研究』は、国分一太郎の生きた時代とその思想の研究であると同時に、「私」自身の自己史でもある。

豊島作文の会 1月例会の報告と2月例会のご案内

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第454回 1月例会(1月15日)報告

参加:伊藤、桐山、片桐、榎本(豊)、工藤、太田、榎本(典)
   鈴木、張、黒沢

《提案》
  『日記から作文へ』
    提案者   伊藤 早苗さん(豊島区立池袋小学校)

1.『日記から作文へ』というテーマについて
(1)日記から作文へ。作文に書くことを通して、日々の日記をさらにきちんと
書いていくことができる子を育てていきたいというのが、目標。
(2)日記指導も作文も、十分に時間をとれていない面があったが、これまで続
けてきた勉強を活かして、今回ぜひ、日記をきちんと書けるようになってほし
いと思い、このタイトルを考えた。

2.これまでの指導について
(1)4月、始業式のことから書かせた。前担任の女の先生のことなど、子ども
たちは素直に書いていた。
(2)5月、連休明けに書かせた。印象が強かったのか、全校遠足を取り上げて書
いた子が多かった。
(3)6月、山中湖移動教室で、楽しかったことなど場面をしぼって書かせた。
よく書けていたので、学年文集にした。保護者に読んだ感想を書いてもらい、
子どもたちに紹介。たいへん励みになったようである。
(4)9月は、読書感想文の指導。10月は、運動会を取り上げて書かせた。
(5)11月は、学芸会で『宇宙へ』を好演!作文では、がんばって取り組んだこ
とや練習の中で学びあったことなどがとてもよく書けていた。
(6)12月、日記用のノートを用意させ、水曜と金曜日の2回、日記を宿題として
出したが、これまでの実績(?)。提出が半分ちょっとだったり、多くて20人
(26人中)。
暮れも押しつまって、6年担任から、バスケットボールの交流試合の申し出が
あり、試合を行った。
試合の終わった当日、いいきっかけになるかなと思い、その日のうちに、試合
を題材に書かせてみた。一気に、2~3枚書いた子がほとんど。書ききれずに、
何人かが家で続きを書いた。
 がんばって書いてはいたが、スピード感とか緊迫して試合に臨んでいるとい
ったあたりは表現がむずかしいのか、内容がよく伝わってこない感じもあった
が、体験したことをすぐ書くというのは、この子たちには書きやすいのだなと
実感。その日のことはその日のうちにという「日記」が、やはり勝負だなと思
った。
(7) 冬休みに入る前、二つの参考作品を使い、冬休み中の宿題、『日記を書こう』
の学習をする。そして、冬休みに突入!
(8)冬休み明け、提出してもらった日記を読み、「作文」に書き直してみたら
という作品に☆印を付けて返す。
「書き出し」に関する指導を実施。指導後、日記から作文へ書き直す取り組み
に入った。

◎紹介された作品(1、2学期のもの)
『思い出いっぱい「高学年リレー」』『最後の学芸会』『六年生のバスケの強さ』
『いざ戦わんいざ6-1との決闘を』『くやしかった交流試合』
◎冬休みの作品
『子牛が生まれた』『おばあちゃんの家で習字』『気持ちが変わった初もうで』
『新年最初の初もうで』『そうだ。八千代へ行こう。』『せいや(クリスマス)
の前日(イブ)と目覚めのひげき』『二0一一年のおせち』『ぼくと、兄でプ
ールに行った事』『サンタさんからのプレゼント?』

3. 話し合いで出たこと
〇冬休みの作品は、いくつか取り上げてみんなで読み合っていけ ば、いい勉
強になるのではないか。『せいや(クリスマス)の前日(イブ)と目覚めのひ
げき』は、もっと丁寧に書くよう指導を続けるといいかな。
〇『そうだ。八千代へ行こう。』は、『そうだ 京都、行こう。』のキャッチ
フレーズをうまく使ったみたい。いろいろな情報をよく受けとめている子なの
だろうが、肝心の、八千代台へはナゼ行ったのか、ナゼ、一人で行くことにな
ったのかが書かれていない。そのあたりを付け足させていくといいと思う。
〇『子牛が生まれた』に関して
・子牛が生まれるのを見るというのは、めったにない出来事。きちんと思い出
させて書かせたいなと思う。
・寝ていた自分が起こされる前のおじいさん、おばあさんたちの様子は、あと
から聞いたことなのだろうが、そういった説明が入っていない。
・「私は、子牛が立つ所を見たかった」とあるけど、「寒いから家に帰ろう。」
と母親が言って、家に戻ってしまっている。惜しい。
・生命の誕生など、めったに見れないし、立ち上がるところを見るなど絶好の
チャンスだったのにね。
・いい経験をしてるのにねえ。やっぱり日頃から、よく見てとか、よく聞いて
とか、しょっちゅう、しょっちゅう言わないとダメなんだろうね(=伊藤)。
・行ったところは徳之島ということだけど、それが抜けている。
・「おばあちゃんのうちに行った」という話(詩)があり、行きに16時間、
帰りで16時間、32時間かかったというのだが、「どこ」へ行ったのかが分から
ない。「どこ?」「どこ?」「どこ?」と聞き続けて…「愛媛」だった。
しかも、行き帰り32時間、その間、何をしていたのと聞いても、言えないかナ。
車の中でゲームばかりしてすごしてれば、どこだかもさっぱり分からないしね。
・1対1で指導すれば、これは、すごい作品になると思うね。
・日記には、徳之島に行ったこと、飛行機でという話も全部書いてるんだけ
ど、作文にしたらこうなってしまった。1対1は根気がいるだろうなあ。
〇日記を作文に書き直すことについて
・一度書いた日記を使って、あれこれ要求をしながら作文に書きふくらませて
いくのって、子どもたちには負担みたい(=伊藤)。
・休み中などに宿題などで書いた日記というのは、大体のところ、これはいい
というものは出てこない。それほど値打ちのあることを書いていないのに、
わざわざ作文にするのはどうだろうか。
・日記を作文にする時は、日常の日記指導をする中、〇〇さんにはあのことを
作文にしてもらいたいナ等、こちらのねらいみたいのがあるからネ、そうい
う時に、日記を作文にさせている。日記は、あくまでも題材指導として使って
いて、この題材は書くに値する、そういう題材の場合に作文にしているね。
〇日記指導で一番大事なのは、取材指導になる。何を書くか。今回の作品を使
ってはどうすればいいか。例えば、めったにないことを書いたのはどれでしょ
うとか、冬休みでなければ書けないことを書いたのはどれでしょうと話し合い
をする。さらには、友だちの書いた題材(例えば、初詣、書初め)に関して、
みんなの場合はどうしたのか、どんなことを考えたのか等、話し合いをさせて
いく。そして、みんなも、こんな題材で書けるよね、等々。そんなふうな指導
をしながら、日常生活の中から、いい題材を見つけていく力をつけていってあ
げるといいんではないか。
〇『新年最初の初もうで』の中の母親の言葉。「いいじゃない。あんたは来年
もまた来れるんだから。がまんしなさい。」という、このことばは凄いな。
おばあちゃんが横にいて言っているわけだから、家族として凄いこと言ってる
なと。ちょっとドキッとするような言い方だと思うナ。
                               (文責:工藤)

豊島作文の会 2月例会のご案内

と き  2011年 2月5日(土) 午後2時~5時

ところ  豊島区立池袋小学校 5年1組教室

《提案》
『卒業文集に関わって…堤小での5年間の取り組み』

提案者 榎本  豊さん (墨田区立堤小学校)

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