『「私」の国分一太郎研究』は、国分一太郎の生きた時代とその思想の研究であると同時に、「私」自身の自己史でもある。

綴方理論研究会 4月例会案内と3月例会報告(2015年)

綴方理論研究会 4月例会案内と3月例会報告(2015年)

4月例会のご案内

日時 2015年4月18日(土)PM1時~5時
場所 駒場住区センター 目黒区駒場1-22-4
*京王井の頭線・駒場東大前下車。改札前12時45分に集合

◇講義 とつおいつ73(乙部武志さん)

◇提案 「国語教科書から生活文がなくなった」(小山守さん)

3月例会報告

★報告:「とつおいつ72」(乙部武志さん)
 今回持参された本は、『日本語 実用の面』(筑摩書房)。筆者の中野重治は政治家の使う言葉について非常に鋭い批評をしていた人とのこと。この本の中でも、政治家たちが使う「前向き」という言葉に対して「非常にいやな気になる」「言葉そのものに問題がある上、使い方、言葉づかいの点でペテンが感じられる」と鋭く批評しています。続いて、政治家(乙部先生は「政治屋」と呼んでいました)の言葉遣いに関連して、菅官房長官や中谷防衛大臣などの「粛々」、「法治国家」という言葉の使い方がいかにいい加減で欺瞞に満ちたものであるかについて指摘がありました。
 欺瞞というか嘘というか、ここまでくると「並大抵でない」と強調されたのは、安倍総理大臣のIOC総会での東京オリンピック招致プレゼンでの大嘘。 全世界に向かって、一国の総理大臣が大嘘を並べたて、それがまかり通ってしまう。恥ずかしいのを通り越して「情けない」。「情けない政治家」を乙部先生は「政治屋」と呼んでいるのかもしれません。
 最後に、秋田出身の政府首脳をとりあげて「秋田訛りがほとんどない。大体にして、東北の人間が訛りの何にもないような話をする、そんな輩は、みんな疑ってかかった方がいい。」と話していましたが、全くその通りと感じました。



★報告:第6回『人権教育と生活綴り方』研究大会(高知大会)に参加して
    ー公開授業を中心にー(榎本 豊さん)
 公開授業は5年生の教室で行われ、クラスの中から生まれた綴方「私のお姉ちゃん」を取り上げての授業。22歳のダウン症の姉にかかわって、さまざまな差別があったことや姉や家族との暮らしの様子など、作者のKさんが折に触れ日記に書き続けて来たものを「見出し」を入れて一まとまりの文章にまとめたのが「私のお姉ちゃん」という作品。
 このような重たい事実が書かれた作品をクラスの中で読み合える、そういう環境が築かれていること、そしてそれが公開授業の中で取り上げられているということに榎本さんは、一番感心していました。しかも、この研究大会に対して高知県教育委員会、高知市教育委員会が後援をしていることもすごいことだと話していました。
 授業に関して様々な分析をしてくださったのですが、割愛。『えのさんの綴方日記』の
「えのさん日記」にこの授業への詳しい感想が掲載されています。ご覧ください。
                              (文責:工藤)



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