『「私」の国分一太郎研究』は、国分一太郎の生きた時代とその思想の研究であると同時に、「私」自身の自己史でもある。

第13回 国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会 2019のご案内

第13回 国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会 2019のご案内

   「生きる力」をつける作文の指導

 今年も自然災害の大きな夏でした。会員の皆様お気でしょうか。本会にご支援、ご協力に感謝しております。恒例になりましたが、7月20日、21日に国分一太郎のふさと東根で第15回国分一太郎「教育」と「文学」研究会を開きました。国分一太郎の未発表原稿(童話・童謡)が見つかり、それの解読をし、みなさんに紹介しました。岩手絵の会の版画教育の内容は、長瀞の「想画教育」と通じるものがありました。福島の感な中学生が、素直に表現していることに感動して聞いておりました。
 さて、教科書から「作文」の文字が消えて、20年たちました。子どもたちに文章表現力をどのようにつけていくかということが、大きな課題になっています。
 作文教育をどのように展開するか、みなさんといっしょに考えていきましょう。
 今回の記念講演は、神野直彦さんにお願いしました。教育問題と絡めて、お話をお願いしました。};

1.日 時  2019年11月17日(日)9:30~16:40

2.場 所  葛飾区新小岩地区センター
      〒124-0024 東京都葛飾区新小岩2-17-1
        電話番号03-3653-7151
        *地図参照

3.日 程 
 

❏「祖父母から子供の頃の話を聞き、作文にまとめよう」9:30~10:40
             福田 重夫さん (埼玉作文の会)

❏児童方言詩論争における国分一太郎
10:50~12:00
          安部 貴洋さん(山形県立米沢栄養大学)

  

  昼食 12:00~12:45 

❏ 人間を深く理解する高学年の児童詩教育をめざして
12:50~13:50
             井上 玲さん(神奈川県作文の会)

〈講演〉14:00~16:00

新自由主義と格差社会の中に生きる子どもたち

神野 直彦さん
( 東京大学名誉教授 日本社会事業大学学長)

閉会行事(会長あいさつなど) 16:00~16:40

4.参加費 1,000円(資料代として) 会員の年会費2,000円
・研究会終了後、懇親会を予定しています。懇親会に懇親会にご出席の方は、事前に電話等で、連絡下さると、大変助かります。

《主催》豊島作文の会綴方理論研究会国分一太郎「教育」と「文学」研究会

《連絡先》  国分一太郎「教育」と「文学」研究会事務局
       〒332-0023 埼玉県川口市飯塚1-12-53 榎本 豊
       TEL・FAX 048-256-1559 携帯 090-4920-7113


「この平成の世の中にも太平洋戦争の傷跡は残る(戦争体験の聞き書き)」

        福田 重夫(埼玉作文の会・さいたま市立大宮東小学校)
 前回(六年前)に受け持った六年生で、これが自分としても最後の戦争体験の聞き書き実践になるだろうと思っていました。そして昨年、久しぶりに六年生の担任になり、聞き書きだけは行おうと、「祖父母から子どもの頃の話を聞いて、それを作文にまとめよう」という題目で計画を立てました。しかしながら、学習を進めるにつれて、多くの子どもたちの祖父母・曾祖父母は太平洋戦争の体験者であることが判明しました。結果的に「戦争体験の聞き書き」を多くの子が取り組むことが出来ました。
 さらに、新指導要領とそれを忠実に受け入れて編集されている教科書の問題点、その教科書にどう向き合うかについても報告したいと思います。

児童方言詩論争における国分一太郎            

              安部 貴洋 (山形県立米沢栄養大学)
 児童方言詩論争とは、児童詩に方言を用いることを主張する青森の三上斎太郎 (1909-1983) の提唱を受けて1930年代半ばに展開された論争である。
 論争は主として、三上と福永晶爾、三上と国分一太郎 (1911-1985) の間で行われている。だが、これらふたつの論争の性質は大きく異なっているように思える。三上と福永が方言か標準語かをめぐって論争を行っているのに対して、国分は方言か標準語かではなく「学校ことばと生活ことば」を前提に三上と論争を行っているように思える。このため三上と国分の間には奇妙なズレが生じているように思える。
 本発表では、このことを論じたい。児童方言詩に関する国分の論考を、三上と福永の論争を通して考察することで、この時期の国分が度々言及していた「学校ことばと生活ことば」を明らかにしたい。

人間を深く理解する高学年の児童詩教育をめざして            

                   井上 玲(神奈川県作文の会)

  忘れ得ぬ子ども・作品 六年,直子
 バスのまどの外。/ながめている私。/ふと次のバス停留所。/赤ちゃんをだいている人 /走ってくる。/もしかして/あの人乗れないかも/と思うと/魚を取る大きなあみを/投げてと めてあげてあげたい/なんて思った。/私の前にいる人/「すみません。/バス とめてあげて ください。」/と言った。/かみを上にあげた/中年の女の人。/ちょっぴ り太った人。/ただ 私は、/ぽか―んと目開けたまま、/前の人みてた。 (83年5月)
             1984年版作文と教育七月臨時増刊号(百合出版)

新自由主義と格差社会の中に生きる子どもたち

        神野 直彦(東京大学名誉教授 日本社会事業大学学長)
 日本の経済学者。 専門は財政学、地方財政論。 東京大学名誉教授。 社会保障制度に関する著作も多数。 地方財政審議会会長、国土審議会委員を務める。 [略歴] 1964年 東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)卒業 1969年 東京大学経済学部。
 次の三つの著書を推薦する。「人間回復の経済学」(岩波新書)「『分かち合い』の経済学」(岩波新書)「教育再生の条件」(岩波書店)現在日本社会事業大学学長。
                         (文責 榎本)


国分一太郎「教育」と「文学」研究会・紀要 発売中
 
「教育」と「文学」の研究
       8号・もくじ      頒価 600円

□研究論文
・国分一太郎における北方性教育運動の影響
―もうひとつのリアリズムを中心に―         安部 貴洋… 1

・教師自身の対象化(教師も教育されること)の意義
―1950年代生活綴方運動復権期の武谷三男と国分一太郎の論争から―
                          添田 直人…8

・魂の教育者・詩人「近藤益雄を読む」(8~10)   永山絹枝
   (八)短歌集『火を継ぐ』          …右1
   (九)民主国家・民主教育建設への道 その① …右7
   (十)民主国家・民主教育建設への道 その② …右12

・「読書感想文マニュアル論争」《その二》
―「感想文』凌駕の「読書体験記」の魅力―      荒木美智雄…右18
 
□会員からの便りから                      
・昔どきのお母さんの話               久米 武郎…右24
・話し言葉と書き言葉の違い              榎本豊 …右27
・『画文集 昭和の記憶』を祝う会 ―私信かたくりの花24号より                         横須賀 薫 …37

□著書紹介
・祝!!『徒長枝』ご出版               田中 定幸…右30
・春のにほひ  ~ 自作より三首 ~          藤田美智子…右30
・空の色を選ばざり~「徒長枝」から三首を読む ~   阿藤たつる…右31

□実践の記録
・忘れられない子どものあのことば(詩・文)・お話                              田中 安子…右37

□史料紹介
・国分一太郎 童謡・未発表作品・13点                         片桐 弘子…右33
・「国民学校令と国語・綴り方の教育」
  ―国分一太郎学芸大学特別講義「生活綴方と昭和国語教育史」7― 
                          田中 定幸…18
・編集後記…右39

「紀要」購入希望の方は、事務局までご連絡下さい。紀要1~7号までの中で、ご希望がある方もご連絡ください。
国分一太郎「教育」と「文学」研究会事務局
 〒332-0023 埼玉円川口市飯塚1-12-53 榎本 豊方
  TEL・FAX 048-256-1559
    携帯 090-4920-7113



「葛飾区新小岩地区センター」への行き方
  総武線「新小岩駅」(南口)下車 (秋葉原から進行方向右側) 徒歩4分

新小岩地区センター


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