『「私」の国分一太郎研究』は、国分一太郎の生きた時代とその思想の研究であると同時に、「私」自身の自己史でもある。

第529回 豊島作文の会 10月例会のご案内

第529回 豊島作文の会 10月例会のご案内

第529回 豊島作文の会 10月例会案内
◆日 時 2018年10月14日(日) 午後2時~午後5時
◆場 所 豊島区立巣鴨地域文化創造館 第2会議室(地下1階)   
     03-3576-2637
*JP山手線「巣鴨駅」(中央口)下車。中央口を出たら、右斜め前方に見える「巣鴨地蔵通り商店街」の看板・赤いアーケードを目指して進む。商店街を進んでいくと、左手に「巣鴨地域文化創造館」。巣鴨駅から約10分~くらい。
巣鴨地域文化創造館
    
《提 案》 
『’18 児童文詩集 東京の子』(第44集)、散文の部を読み合う
*レポート担当の分担は下記の通りです。
《共同研究》散文「校長先生けんてい」、詩 「ミツバチたべた」(共に2年) (日色)

《散  文》                     
1年12篇(榎本典子) 2年11篇(曽我) 3・4年11篇(工藤) 5年12篇(榎本豊)
6年9篇(桐山)
《  詩  》1年11篇(伊藤) 2年14篇(鈴木) 3・4年12篇(寺木) 
5・6年13篇(片桐)
*田中さんには、顧問・相談役ということで、分担を受け持たず自由に意見を述べてもらう。
*詩は、第531回12月2日(日)の予定。『東京の子』、お忘れなく!

◎9月例会報告
《提 案》『国語科学習の「書くこと」・こう扱いたい、教科書の学習~生活綴方の考えを生かして~』
    ・光村図書「秋の風景」(4年生)の単元での扱い
    ・《「秋の風景」を詩にしよう!》の指導計画案
                    (鈴木 由紀さん)
《参 加》榎本豊、片桐弘子、鈴木由紀、桐山久吉、榎本典子(司会)、工藤哲(記録)

◇昨年、4年生2クラスで取り組んだ実践の報告。週1時間習字を担当している中から、時
間をうまく工面して3時間を確保。指導にあたった報告です。
◇鈴木さんの用意した教科書の資料(季節の言葉3 秋の風景)を見ました。「どんなときに秋を感じますか。あなたが見つけた秋の風景を、詩にしましょう。」とあるのですが、文例として挙げられているのは、詩らしきものが一つ、あとは俳句が三つ。「秋の景色を俳句にしましょう」だったら納得ですが、中身が「破綻」しています。これが今の国語教科書の現状。鈴木さんによれば、1年から3年までの教科書も、同様の内容とのこと。そういうわけで、鈴木さんが指導に入ったクラスの子どもたちは、詩とは何かといった基本的な学習をほぼ経験したことがない子どもたちということになります。
そういう実態を持った子どもたちに、どう指導を進めたらいいか考える中、<4年生は頭で理解することができるので、いい詩は書けなくていい、詩とはどんなものなのかを分かってもらえればいい>と決断。計画を立てています。
◇全3時間の学習指導案は、指導要領に示されている指導事項を検討し、取り上げる言語活動の位置づけ、根拠を明示する形で作成されています。これは、教科書の指導案にしばられないようにするための工夫です。
◇指導案の形式も、ほぼどの学校でも使える形式になっていて、この指導案を使って授業をやってみようと考えるならば、すぐ活用できることになります。
◇指導を通して理解させていきたいこととして、次の5つの書き方のポイントが挙げられていました。

🌸「詩のタネ」を「花」にするための書き方🌸①詩は、ずばりと書く。説明はいらない。②題も詩の一行。詩は、題から始まる。③書き出しは、感動のトップから書く。(どの場面を、どこから切り取るか)④詩の中身は、書きたいこと一つにしぼる。⑤詩は、感動の頂点に向かって書いていく。だ足は書かない。

《話し合われたこと》
◆第2時の「構成・記述・推敲」で、具体的にどういう指導があったのという質問があり、鈴木さんから次のような説明。・5つの書き方のそれぞれについて、具体的にどのようにすればいいのか分かるように、いくつもの参考作品を電子黒板に映し出しながら、説明していった。・第2時の2/3くらいをその説明に使った。―そのくらい大事に考えて準備をしたようです。
◆<今の子どもたちは、五感を働かせる機会が少なくなっているのではないか>、<子どもたちが置かれている「生活」はどうなっているのだろうか>といった話題の中で、鈴木さんから出てきた話。
手足を使う、身体を働かせるといった機会や生活は確かに減っている。けれども、家や学校、地域、社会の中で、いろいろなことを感じ、考えながら子どもたちは生活している。ところが、子どもたちがそのようにいろいろなことを感じ、考えているということを、気づかせてあげていない、教えてあげていない。自分の心の動きに目を向けさせていく学習が行われていない。「書く」こと、「綴る」ことをさせなければ、この学習はできないはずなのに、今、学校はそれをやっていない。―この指摘、その通り。
◆親と子の会話が話題に。片桐さんが『月の砂漠をさばさばと』という本を紹介。筆者風のお母さんと小学1~3年生くらいの女の子、二人の会話だけの短編がいっぱい入っている本とのことで、どんな会話が続くのか、たいへん面白そう。子どもの疑問にていねいに返事を返すというのは、今の大人、案外ちゃんとやっていませんよね。
◆「五行詩」→「五行歌」→「短歌」→「俳句」と話が進んで、「新傾向俳句」が戦前、弾圧を受けたという話を桐山さんから。桐山さん、高校時代 俳句部に所属していたとのこと、俳句に関していろいろ教えていただきました。
◆榎本豊さんから意見。この提案は、現場で活かすようにしなければいけない。11月の国分一太郎「教育」と「文学」研究会には現職の参加もあるので、ここでの発表を引き受けてもらいたい。(鈴木さん、了承)。
◆学習指導案の形式、内容を含めて、誰でもがこの指導案を使って学んでいくことができるようになっているというところがすごい、これは私の意見。鈴木さんは、<教え込みがある訳じゃないですか>、<第2時は、はっきり教え込みだから皆さんから批判があると思ったんです>と言いながら、「だけど、何だろう、挑戦状ですね、これ」という言葉。印象的でした。 (文責:工藤 哲)   

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